笑顔をつくるおもてなし“食“の職人さん 手造り工房農多(のーた)- 伊藤邦彦さん(前編)【人物百景@たぶせ】

人物百景@たぶせ

人物百景@たぶせ、第7話は、

ー 田布施町から平生町に入ってすぐ、ショッピングモールのすぐそばのはずれの道沿いに入ると…

こんなところに直売所が

平生町にある手造り工房農多(のーた)さんは、田布施で作られた農作物を加工する工場に併設された地産地消スポット、直売所です。

こちらが手造り工房農多(のーた)のご主人、伊藤邦彦さん。
田舎まち田布施町で、全国的にもまだまだ成功例の多くない6次産業に果敢にチャレンジされています。

名前:伊藤 邦彦 (いとう くにひこ)

プロフィール:田布施町ご在住。

手造り工房農多(のーた)代表

プロフィール:田布施町の休耕田を復興、活用して育てた農作物を加工食品にして販売する6次産業に取り組む。農薬、化学肥料不使用の原料を使用したジュース・ジャムの製造販売を中心として、地域の特産品を使用した加工品の製造販売や、委託加工として西日本広域の生産農家さんからその腕を買われ依頼が殺到する”6次産業の魔術師”として多忙にご活躍中。

手造り工房 農多(のーた)

手造り工房のーた (no-ta.net)

(聞き手・撮影・記事=田原)

※写真は一部伊藤さんからご提供をいただいておりますので、無断での転用はお控えください。使用をご希望の方はご連絡をくださいませ。

チャレンジ・ザ・6次産業

田布施の休耕田を活用して、 自分でつくった農作物を加工販売する、いわゆる6次産業化に取り組んでいる伊藤さん。

6次産業とは、1次産業(農林水産業)だけでなく、2次産業(食品加工)、3次産業(流通、販売)もセットにして行なう手法で、この1+2+3=6次産業として、生産物に付加価値をつけるための取り組みとして農林水産省などから推奨される新しい生産業の在り方です。 

guntu – ガンツウホームページguntû瀬戸内海を漂いながら、過ゆく時を愉しむ。ガンツウは「せとうちの海に浮かぶ、ちいさな宿」がコンセプトの客船です。尾道水道や音戸の瀬戸などの挟水道を通り、しまなみ海道や瀬戸大橋周辺の島々を抜けて、鞆の浦や宮島、直島、豊島、小豆島周辺も巡ります。guntu.jp

実際この6次産業化は成功例が多くなく、大変難しいといわれています。  そんな中、農多さんの商品は豪華客船ガンツウで提供されるなど、その価値が高く評価されています。   

地元の直売所、田布施地域交流館でも超人気商品ですね。  

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 なにせ、おいしいですから。 そして、こどもにも安心して飲ませられるのもとても有難いことです。  

甘酒は夏の飲み物?!

農多で作られる中でも注目の飲み物がこの
『飲む点滴』こと、農多のあまざけ‼️

口当たりがさっぱりして、甘酒特有のくどさがなく、こどもも安心の添加物なしの甘酒です。 

田原):いつも美味しくいただいております!こどもたちにも安心して飲ませられるのがとってもありがたいです。ご反響はいかがですか?

伊藤さん):そういうご反響は多いですね。あとは例えば、風邪をひいて食事がのどを通らない時、農多さんの甘酒は飲むことができたから元気になったという反響はいただいてますね!

ちなみに、”甘酒”が俳句の季語だって知ってる? どの季節か分かる?

田原):俳句には詳しくないのですが、甘酒ですから・・・冬ですかね? 甘酒といえばお正月に飲むイメージです。

伊藤さん):ハハハ、そうよね。実は”甘酒”は夏の季語なんよ!

田原):えっ?!そうなんですか?!意外です!!

伊藤さん):そうよね。 最近甘酒って言われてるものは、酒粕をお湯で解いて飲むものだから冬の飲み物っていうイメージなんだけど、

日本古来の甘酒は麹(こうじ)を入れて作るものじゃったんよね。今の文化じゃあ一般の人が麴から作るのは難しいけえね。

んで、麹を発酵させるには30℃が必要なんよ。今みたいにいろんな機材があれば作れるけど、そんなものは昔は無いけえね。じゃけえ、昔は甘酒は夏に飲むもの。夏バテ防止のために栄養ドリンクのように嗜まれたのが本来の甘酒なんよね。

田原):なるほど!!

そんな甘酒に、フルーツの風味をうまくミックスして現代版天然栄養ドリンク『飲む点滴』として復活されているのが農多の伊藤さんのフルーツ甘酒なんですね。

こんな美味しくて栄養満点、安心安全な飲み物が身近にあるなんて、ありがたやありがたや。

”手造り”へのこだわり

農多さんでは麹(こうじ)の仕込みや、

ジュース絞りも全部手作業で“ひと手間“をかけるまごころ加工
だから一瓶ひと瓶がオリジナルで真心のこもった味。田舎の6次産業らしい、“手造り工房“なんですね。

伊藤さん):例えば、みかんやリンゴにしてもそのままつぶしてジュースにしてしまえば簡単で手っ取り早いんだけど、雑味が残ったり、濁りの原因になったり・・・

それじゃあ”手造り工房じゃあないんよねぇ。

日本古来の甘酒は麹(こうじ)を入れて作るものじゃったんよね。今の文化じゃあ一般の人が麴から作るのは難しいけえね。

りんごなら皮をむいて芯をとる。加熱処理中もしっかりアクを取る。品種は品種ごとに分ける。っていう手間を惜しまないことで、雑多なジュースでなく、素材の魅力を全面的に引き出せる手造りジュースになるんよね。

だからこんなに美味しいんですね〜農多のジュース

絞る果実は全国各地から!

6次産業における農多さんのジュースづくりは、“ひと手間“を惜しまないものづくりが手造り工房たる所以。しかしそうした取り組みも簡単なことではありません。

こうして皮を剥いて芯を取る作業も、見ての通り全て手作業。
しかし、おいしさの追求のために余念がないのが伊藤さんの信条です。

このような伊藤さんの腕を頼って、東は兵庫、西はなんと宮崎県からも、ジュースへの加工依頼で大量の果物の持ち込みが入るそう。

ジュース加工工場は全国にたくさんあれど、ここまでの“ひと手間“をかけてくれる業者さんはなかなかいないそうで、

農多でなければ出せない味であったり、大手の加工業者さんだと加工する素材に一定の数量が必要だとか、皮むきなどの作業が機械化されているために素材の大きさや形を問われたりなど、6次産業化の推進の目的とはほど遠い状況のため、こうして丁寧にものづくりに取り組まれている伊藤さんを頼ってくる人がたくさんいらっしゃり、その仕事だけでも大変な量なんだそうです。

豪華客船ガンツウホームページguntû瀬戸内海を漂いながら、過ゆく時を愉しむ。ガンツウは「せとうちの海に浮かぶ、ちいさな宿」がコンセプトの客船です。尾道水道や音戸の瀬戸などの挟水道を通り、しまなみ海道や瀬戸大橋周辺の島々を抜けて、鞆の浦や宮島、直島、豊島、小豆島周辺も巡ります。guntu.jp

そんな姿勢が評価されて、こうして豪華客船での提供品に選出されたり、全国の物産展に引っ張りだこになったりと、どんどんとおいしさが認められていくのですね。

次回から伊藤さんの6次産業への取り組みの様子をご紹介させていただきます。

後編はこちら↓↓↓

手造り工房農多(のーた)- 伊藤邦彦さん(後編)【人物百景@たぶせ】 | 田布施の耳たぶ (tab-mimi.com)

※『人物百景@たぶせ』は、菊名池古民家放送局(https://www.kominka.tv)から暖簾分けを受けた、まちで生きる人々を取材して、まちをより深く知るためのコーナーです。

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