農作物の6次産業化名人

田布施町の休耕田を活用して、お米やトマトの栽培から食品加工、流通・販売網の開拓、6次産業化に積極的に取り組まれているのが手造り工房農多(のーた)の伊藤邦彦さん。

地元の田布施農業高校(現田布施農工高校)を退職され、地元農家さんの役に立ちたいと、全国的にまだまだ成功例の多くない6次産業に果敢にチャレンジされています。
農多(のーた)さんのこだわりはその“ひと手間“。
果物の皮や芯を一つひとつ手作業で取り除き、加熱処理時も丁寧にアクを取ります。また、品種や収穫時期も混ぜこぜにせず、雑多なジュースにならないように手間隙をかけるお仕事により、そのおいしさが実現されています。

『のーた』とは山口弁で『あなたさま』というニュアンスの方言で、ふるさとで自分が育てた安心、安全な農作物からつくる美味しい食品を提供して、喜んでもらいたいという伊藤さんの想いが込められています。
開業当時は販路開拓にご苦労なさったようですが、今では豪華客船での提供食品に選ばれるなど、地元直売所でも人気商品として知れ渡るようになりました。

学校の先生として、そして最先端技術者として、沢山の方々に頼りにされてきた伊藤さんは、
田舎の農業がもっと若い人に関わりやすくなるように、田舎での人と農業との循環構造ができるように、古民家レストランなどの新しい取り組みも模索されています。

ただ純粋に人の幸せを願い、その役に立ちたいという気持ちや、専門分野にかける熱意こそが、表現される品質にそのままとって変わるのかもしれない。伊藤さんのお話を伺っているとそんな気がしました。

手造り工房 農多(のーた)株式会社農多
手造り工房のーた
山口県産の安心な食材でつくったジャムやジュース、自社生産無農薬米の甘酒など
(直売所)山口県熊毛郡平生町平生町586
営業時間 9:00〜17:00(定休日:日曜)
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